窓

イントロダクション

日本の、とある郊外の団地。同じ集合住宅に住むA家とB家。ある日、A家は階下に住むB家からのタバコの煙害によって「化学物質過敏症 / Multiple Chemical Sensitivity (MCS)」を発症したとして、B家を相手に4500万円の損害賠償を求める裁判を始める。
「横浜・副流煙裁判」と呼ばれたこの実在の裁判は、やがて日本におけるタバコ裁判において大きな問題として社会的に取り上げられるようになる。

本作は、その過程で裁判資料として公に提出された“A家A夫の記した4年に渡る日記”からヒントを得て制作された、事実を基にしたフィクション映画である。監督は麻王。本作は長編デビュー作であり、B家の息子でありながら、両者の関係をフラットな想いで見つめようとする。原告家族「A家」と、被告「B家」。それぞれの家族を通して、「化学物質過敏症」が引き起こす様々な問題や分断を描く。
劇伴音楽は板倉文。今作は「板倉文音楽映画」としての側面を持つ。

ストーリー

郊外のすずめ野団地に静かに暮らす、江井家。江井家は、英夫、英子、そして1人娘の英美の3人家族である。英夫は、娘の英美が2016年2月から、階下に住む家族”備井”の部屋からくるタバコの煙害に苦しめられていることを問題と思う。備井家の家族構成は、美井夫、美井子、そして長女の美井美。江井家と同じく3人家族である。英美は、歌を歌うことが好きでよくベランダで歌っているのだが、タバコの煙害によってベランダに出ることが出来なくなり、歌を歌えなくなってしまう。

英美の体調は日に日に悪化していく一方で、英夫は、トラブルを克明に記録するために日記をつけ始め、なんとかこの問題に対して対処しようと奮闘する。そんな中、英夫は娘が「化学物質過敏症」の疑いがあるということを知り、英美が「化学物質過敏症」を発症したとして、遂に医師から診断書を発行して貰う。これを機に、A家とB家の裁判闘争が本格的に始まるのであった。

キャスト

スタッフ

監督・脚本 麻王

1988年、神奈川県横浜市出身。東京芸術大学美術学部デザイン科を卒業後、東北新社に入社し、2020年にフリーランスとして独立。現在OND°マネジメント所属。映像ディレクター・演出家として多くのCM・MV・WEBコンテンツを手がける。

長編映画監督デビュー作となる本作では、今までの作風とは打って変わり社会問題に対するまなざしと認識の向け方を視るものに問いかける。

音楽 板倉 文 / Ma*To

テクノ・ニュー・ウェイヴ・バンドのチャクラにてデビュー。チャクラ活動停止と前後してバンド・キリング・タイムを始める。その後、演奏家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサーとして多方面で活動する。CM作家・映画監督の市川準とのコンビの他、数々のCM音楽を生み出し、『BU・SU』『会社物語 MEMORIES OF YOU』『つぐみ』『病院で死ぬということ』『たどんとちくわ』の映画音楽を担当。その他、『うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー』『老人Z』などアニメーション映画音楽や『ランデブー』などテレビドラマ音楽を担当。

今作は、チャクラ時代からの盟友であるMa*Toと共に劇伴音楽を担当し、板倉文音楽の未発表作品を多数収録している。

主題歌

窓

今作の主題歌・メインコンセプトでもある楽曲「窓」は、今から30年以上前、1991年に発表された曲である。B夫として今作のモチーフにもなっているMa*Toが作曲、映画にも登場する小川美潮が歌唱を手がけている。未だに根強い人気のある名盤・名曲である。監督の、この楽曲を映画主題歌に据えたいという強い想いから今回使用された。

今作と共に、映画サウンドトラックアルバム「窓 MADO」を新たにCDリリース。アルバムには「窓」の新録バージョンを収録している。

劇場情報・映画鑑賞券

2023.11.18より上映

ボンダンス国際映画祭

2023.9.17上映
[15:10 - 元祖忍者村 肥前夢街道 芝居小屋]

2023.7.7より上映

2023.6.30上映(15:15-/体育館)

池袋HUMAXシネマズ

2022.12.16より上映